令和4年のおせちを作り、語る!

f:id:naru443:20220102215043p:plain

 

みなさま、明けましておめでとうございます。

我が家は今年も、手作りのささやかなおせちで正月を迎えました。飾り切りなどせず、見た目大雑把だけどまぁよし。美味しければよーし!娘が詰めてくれました。

f:id:naru443:20220101093007j:plain

左のお重… 筑前煮、くわい、金柑の甘露煮、数の子

中のお重… 紅白なます、ブリの幽庵焼、栗きんとん、なまこ

右のお重… 黒豆、伊達巻、あんぽ柿、酢れんこん、くるみ田作り

令和4年も全て手作りです。そうすれば好みの味にできるからね!

 

今年のおせちのテーマは脱・砂糖!

基本はみりんで代用、粉末を使う場合はてんさい糖や羅漢果に置き替えました。黒豆はチャレンジでワイン煮にして、風味で甘さを抑えてと。金柑の甘露煮は水をりんごジュースに変えて、その分砂糖を減らしました。

もう健康に気遣う年ですからね。(前日にドリトスを袋喰いしたのは誰じゃ!)

 

金柑はベランダで育ったもので、毎年お正月の一品になってくれます。今年は蝶のせいで実りが少なかったけど、有難くいただきました。

f:id:naru443:20220102212938j:plain f:id:naru443:20220102213023j:plain

 

大晦日に紅白を観ながら作っていると、夫と息子が「おせちなんて古い慣習だよ、正月も店は開いてるから、食事に困らないし必要ないじゃん」って言いました。でも正月の朝、並んだお節料理を見て、「やっぱり正月って感じがしていいなぁ」と言い、あっという間にお重が空っぽになりました。作った甲斐がありましたよ(笑)!

 

昨年のおせちはこちら。そこで好みのカスタムレシピをいくつか紹介しています。

 

おせち料理の良さって?

よしまるも若い頃は、夫や息子と同じ事を言っていた気がしますが、子供ができてからは「これは古き良き慣習だな」って思うようになりました。

 

毎年変わらずやってくる正月に、集まる顔ぶれ。集まる理由はただ「正月だから」。お節を食べる理由も「正月だから」。って、理由になってないじゃん!…これぞ慣習(笑)。でも、理由なく集まれるのも、なんかいいじゃない?

 

無宗教だけどクリスマスにケーキや丸鶏を焼くように、バレンタインにチョコを食べるように、その時それを食べて、親しい人と楽しんで、季節や過去を感じられる。おかげで、1年にメリハリがあるのもいいじゃない?

f:id:naru443:20220102133547p:plain

 

こういう行事ものって、始まりは商売上の戦略かもしれないけど、それが今では日本中、世界中の文化になって、その大きな渦の中に自分もいたりして、なんか面白くない?

 

コロナ…AI…世の中がすごいスピードで変わる中で、この "当たり前" はいつまで続くのだろう?そう思うと、今年は殊更、有難いなって思いました。

 

飽食の今と違って、日々の食糧に事欠き、生きる事が大変だった時代に、1年の節目にお節を用意し、無事にやってこれたことに感謝し、翌年の安寧を祈願できることが、どれほどすごいことだったろう。この感覚をずっと持っていたいものです。

f:id:naru443:20220102122849p:plain

 

おせちを作ること

f:id:naru443:20220102135719p:plain

引用:1938(昭和13)年に撮影されたおせち料理の講習会の様子

 

日々の料理では使わないおせち食材を買いながら、作りながら、そんな知りもしない昔の情景に、ふと思い馳せる瞬間があります。

一人しみじみ感傷にひたる、センチよしまる…(-_-;)

f:id:naru443:20220102135524p:plain

引用:大正時代のお重詰め。1918年「婦人之友」に掲載=自由学園資料室所蔵

 

今の時代、文明の利器を使いまくれば、お節作りはそれほど大変じゃありません。そんなささやかな ”作る” でも、おせちだといつもと違います。食べる側だった時には味わえなかった何か があって、それは食べるだけよりずっと貴重な感覚なのです。

 

よしまるは総入れ歯になるまで続けたいと思います。

 

今年もカスタムレシピを紹介!

昨年のおせち記事では 田作り金柑の甘露煮 のレシピを紹介しましたが、今年もいくつか紹介します。

 

くわいは、薄味で出汁で味つけ

くわいは、サクサクとホクホクが両立する、独特な食感と苦み、それを味わいたいので、味付けは基本出汁で、薄味に仕上げます。

f:id:naru443:20211230160511p:plain

 

前日に、昆布の出汁を仕込んでおきます。

f:id:naru443:20220102140037j:plain

 

くわいはなるべく薄く皮を剥いて、芽の部分を少し残して頭をチョッキン!

f:id:naru443:20220102140052j:plain f:id:naru443:20220102140103j:plain

 

鍋にくわいと調味料を入れたら、内蓋とさらに蓋をして、弱火で15分程煮たらできあがり。汁が全体に被らないので、ちょくちょく汁をかけて照りを出しましょう。

(写真撮り忘れた!)

 

栗きんとんは、材料2つで超簡単!

続いては、栗きんとん。ズボラーよしまるは材料たった2つ。

f:id:naru443:20211230175823p:plain

f:id:naru443:20220102140236j:plain

 

芋を1cm厚の輪切りにして、皮の内側の黄色い線の中まで厚く剥きます。芋の量は200~300gになっちゃいます。

f:id:naru443:20220102140254j:plain

 

余った皮はかりんとうに変身。これが紅白歌合戦のつまみになります。バターとワインとはちみつで風味づけして、この材料で美味しくならないわけがなーい!

f:id:naru443:20220102140715j:plain

一瞬で胃袋に消えた。。

f:id:naru443:20220102141235j:plain

 

鍋に芋と、芋が被る位の水を入れて茹でます。芋に火が通ると、ひび割れができてきて、その過程で水も飛んでいくので、焦がさないようにね!

f:id:naru443:20220102140335j:plain f:id:naru443:20220102140348j:plain


芋が柔らかくなったら熱いうちにミキサーに入れます。栗の甘露煮のシロップも全量ミキサーに入れてガガ―っと混ぜます。シロップでツヤが出ます。

 

お重に詰めたところ、写真右上。

f:id:naru443:20220101093017j:plain

 

芋を器に出して、栗を入れて、ヘラで混ぜたらできあがり。少し緩いなぁと思う位で大丈夫。冷蔵庫で冷やすといい感じの固さになるから。それでも緩すぎる場合は鍋に戻して火にかけ、水分を飛ばせばOK!焦げないようにずっと混ぜ続けますが、沸騰すると熱いのが飛んでくるので、弱火で辛抱強く練りましょう。

 

筑前煮のワンポイント

最後に、筑前煮をより美味しくするためのワンポイントを紹介します。一般的には、お鍋に材料を入れて煮込むと思いますが、そこにフライパンの一手間を入れます。

 

① 鶏肉を炒める

鍋で直接炒める人もいますが、外側にまんべんなく火を通して、旨味を閉じ込めるために、ここはフライパンを使でしっかり炒めます。

f:id:naru443:20220102140601j:plain

全体的にこんがりしたら、鍋に移します。

 

② 鶏の油で野菜を炒める

フライパンに残った鶏の油を使って、野菜を炒めます。炒めると野菜がぐーんと甘くなるし、鶏の油でコクもでて、煮崩れしにくくなって一石三鳥!

f:id:naru443:20220102140612j:plain

見た目はこんな感じですが味はグーです。是非お試しあれ!

f:id:naru443:20220102212543j:plain

 

本年もどうぞよろしくお願いします。